近代化産業遺産 総合リスト


 
建物紹介例
<写真がここに入ります。(下は例)>草野本家 現在の建物名称(昔の建物名称)
住所(移設の場合、旧所在地) 建築年代
構造/階層 設計者/施工者
文化財指定・顕彰(ある場合)/撮影日/所有状況/
使用状況(建造当時の用途)
建物説明をくどくどと。(文末に参考文献ナンバー)

大分県日田市編

隈まちづくりセンター黎明館(大分合同銀行日田支店→浜田医院)
日田市隈二丁目 大正7年(1918)
木造煉瓦タイル張/2階建 辰野金吾/間組
国登録有形文化財/05.2/日田市/展示施設(金融機関)
 元は金融機関として建てられ、地元の理解のもと遺された作品。日田の中でも観光化された豆田地区からは離れた、温泉街の隈地区に位置しています。現在では地域の展示交流施設として用いられています。なお鹿児島県の博物館とは関係性はありません。
 ここでは近代化遺産報告書の典拠をデータに用いていますが、他のサイトでは小笹徳蔵/清水満之助商店・大正5年竣工と書かれているものも多くあります。正直、どちらが正しいのか分かりません。(31.大分県教育庁文化課サイト.) 

クンチョウ酒造(同左)
日田市豆田町 大正7年(1918)頃? 他
木造/平屋建他 不詳/不詳
/01.4/クンチョウ酒造/醸造施設(同左)
 日田を代表するお酒といえば、これでしょう。甍の波が三隈川に映え、お酒の味とともに建物としてもとても優美な、まさに薫ってくるような建物群です。ここでクローズアップしている部分は、正面玄関のギャラリー兼物品販売所です。
 近代では比較的当たり前の風景であった、瓦葺き建物群の立ち並ぶ様は、残念ながら現在では見かけることも少なくなりました。そんな原風景に会える場所です。酒蔵特有の煉瓦造煙突とともに一度訪れて楽しんでみてください。(32.)

岩尾薬局日本丸館(日本丸製薬所)
日田市豆田町 大正後期〜昭和初期
木造/3階建 不詳/不詳
国登録有形文化財/05.2/民間/商店(同左)
 この度晴れて重要伝統的建造物地区となった観光地・豆田の中心街に聳える3階建建築。数期に分けられて建てられた建築で、一番の見せ所である3階楼閣部分は、大正後期から昭和初期に建てられたのこと。日本丸という薬は近代日本全国で売られていた薬の名前で、ここで作られていたとのこと。現在は原料不足により薬の製造は行われていないそうです。
 平成に入り台風により3階部分が被害を受けたことを契機に改修。現在では豆田の集客施設のひとつとして重要な役割を果たしています。建物が登録文化財となったこともあり、今後知名度は上がりこそすれ、下がることはないでしょう。(31.大分県教育庁文化課サイト.)

船津歯科(同左)
日田市豆田町 昭和初期
木造?/3階建 不詳/不詳
/05.2/民間/医療施設(同左)
 見るからに無茶な造りをした建物で、思わず苦笑いをしてしまいます。2階部分までの造りは大正から昭和初期の医療施設(もしくは商店?)のたたずまいを見せ、周囲の景観にもとけ込んでいます。その分だけ、増築部分が否応にも目立ってしまい、どうにもいけません。
 日田・豆田地区は伝建地区にも指定されたように、古くからのまちなみが良好に保存されています。そんな中で味わいのある施設のひとつとして、これからも遺されていて欲しい建物だと思います。ただし、3階部分は竣工当初の姿に改修するなり、撤去するなりの配慮が欲しいような。


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