向かい側の煉瓦倉庫と同じく、階高の高さが魅力的です。ポイントは石張が施された3階部分。道を通り過ぎることはさすがにこんなところまで見ることはあるません。恐らく、施工者の隠されたオシャレとして造ったものではないでしょうか。横を通る道幅は狭く、向かい合う旧河野家倉庫との対比は実に絵になります。
油津の町の魅力は、日本の町にしては珍しく道幅が狭いことにあります。ヒューマンスケールにあった街並みは寒々しさを感じさせることなく、逆に家々の雰囲気を感じさせ生活感を歩きながら知ることが出来ます。こういった街並みは将来の日本が得るべき精神面のぬくもりを持った姿ではないかと思います。かつての日本では、油津のようなまちなみがそこかしこにあったのです。(38.) |