近代化産業遺産 総合リスト
建物紹介例
<写真がここに入ります。(下は例)>
現在の建物名称(昔の建物名称)
住所(移設の場合、旧所在地)
建築年代
構造/階層
設計者/施工者
文化財指定・顕彰(ある場合)/撮影日/所有状況/
使用状況(建造当時の用途)
建物説明。(文末に参考文献ナンバー)
徳島県美馬郡つるぎ町編
貞光劇場(同左)
つるぎ町貞光
昭和7年(1932)
木造/2階建
不詳/不詳
/05.9/民間/余暇施設(同左)
古くからある芝居小屋だったことは見て分かるとおりです。現在は成人映画を上映しながらも脈々と映画館としての命脈を保ち続けています。当初は歌舞伎の専用劇場でしたが、映画ブームの到来に伴い現在の用途に落ち着きました。
かねがね私は「建物は使用され続けていることに意味がある」と言ってきましたが、ここはまさに典型的例です。静態保存・記念施設という選択肢は、確かに見学するにはいちばん便利ですが、建物の雰囲気、当時の人の息づかいといったものはなかなか分かりません。この建物は、現役の生活文化財なのです。(57.)
旧北室医院(同左)
つるぎ町半田
大正12年(1923)頃
木造/2階建
斉藤建設/斉藤建設
/11.5/民間/住居(医療機関)
専用踏切としか思えない踏切をわたると、目の前にある左右対称の洋館は、地域内随一の医院として建てられた施設です。車寄せ部分のがっしりとした造りと破風を設けたファサードは設計の確かさを表していると言えるでしょう。
大正後期に入ると地方都市でもこのような洋風建築が多く造られるようになり、著名な設計者・施工業者でなくても名建築が各地に造られるようになっていきます。まだまだ面白い建物は日本各地にあるのかもしれませんね。(57.)
旧福島楽器店(福島医院)
つるぎ町貞光
昭和初期
木造/2階建
不詳/不詳
/11.5/民間/商業施設(同左)
貞光の和風建築が多い町並みにあって下見板張りの洋風建築はかなり目立つ存在です。元々は医院として建てられたようですが、楽器店に用途が変わり現在に至っています。
報告書内には現役の施設と書いていましたが、どう見てもすでに廃業後10年は経っているのではないかと想像するに難くない感じがします。ただ現在も住居として使用されているのではないかと思われます。山間の市街地はどこも人が少なくなってますが、ここもその例に漏れず閑散としています。(57.)
福田商店(同左)
つるぎ町貞光
大正期か
木造/2階建
不詳/不詳
/11.5/民間/商業施設(同左)
貞光町二重うだつの町並み、という看板につられてほいほい訪れてみたら、なるほど、確かに面白い建物群が並んでいました。この建物はそれら建物群の中でも一番の大店(と思う)。かなりの大梁を用いなければ、これだけの幅を持つ中どーんと間口を取ることは困難でしょう。間口が広い分だけガラスがかなり有効な印象を持ちます。
うだつ部分は洗い出し仕上げになっています。石造を模して左官の技術をフルに活用したこの仕上げ方法もまた近代化の象徴的な技術のひとつかもしれません。
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