近代化産業遺産 総合リスト
建物紹介例
<写真がここに入ります。(下は例)>
現在の建物名称(昔の建物名称)
住所(移設の場合、旧所在地)
建築年代
構造/階層
設計者/施工者
文化財指定・顕彰(ある場合)/撮影日/所有状況/
使用状況(建造当時の用途)
建物説明(文末に参考文献ナンバー)
島根県大田市(温泉津地区)編
内藤家庄屋屋敷(同左)
大田市温泉津町温泉津
延享4年(1747)以降
土蔵造/2階建
不詳/不詳
/06.12/民間/住居(同左)
分限者という表現がぴったりに合う豪壮な建物。廻船問屋・梅田屋の建物として建てられ、醸造業も営んでいたようです。建物裏手に回るとおそらく港まで荷物を運ぶために用いられたであろう、荷揚げ場とモルタルとそうされた煙突が顔をのぞかせています。
温泉津の表通りを歩いていると、この建物が若干はみ出すかのように建てられており、その位置関係からもインパクトがあります。非公開の建物であることは、いささか残念ですが、使用されているならば致し方ないですね。(現地案内板.)
若林酒造(同左)
大田市温泉津町小浜
明治初期〜大正
木造/2階建
不詳/不詳
/06.12/若林酒造/商業施設(同左)
温泉津に向かう道すがら、良い雰囲気の酒屋があります。2階部分(おそらく、倉庫として使用されているようですね)の虫籠窓が歴史を感じさせてとても好印象です。こちらの酒屋、普通酒もなかなかのできですが、酒米・亀の尾を使用した会員限定のお酒も評価が高く、建物以外にも見所満載です。
温泉津の温泉街と鉄道沿いの新市街とを結ぶ中間点に位置します。そぞろ歩く際に、一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。濃い口の酒が好きな方にはお薦めですよ。(37.)
震湯サロン・震湯ギャラリー(藤乃湯旧館)
大田市温泉津町温泉津
大正8年(1919)
木造/2階建
不詳/不詳
/06.12/民間/展示施設(商業施設)
外観は洋風なのに、和小屋組。2階には唐風の軒と手摺り。これぞ擬洋風建築、というべき温泉津最大の見所です。
正面玄関とおぼしき中央の入口が建物自体の中心よりずれていますが、これは改装によって入口が変更されたことによるもので、当初は建物の入口には車寄がつけられていたようです。1階部分は改装が著しく、またそれだけうまく使われていることを表してもいます。現在は1階部分がギャラリーなど、2階は休憩室で使用されているようです。(37.)
長命館別館(村上旅館)
大田市温泉津町温泉津
大正11年(1922)
木造/3階建
不詳/不詳
/06.12/民間/宿泊施設(同左)
崖に寄り添うようにして建てられた木造3階建て旅館。いかにも温泉宿という雰囲気をプンプンにおわせ、なかなかのたたずまいです。ただ、やはり湯治宿という性格からか、観光向けの建物とはとうてい言えません。人によって好みが分かれるところでしょうね。
若干奥よりの駐車場側から建物が見えますが、あまりそれと判別してじっくり見る方は少ないかと思います。一度内装も見てみたい作品ですね。やはり泊まってみる必要があるでしょうか、、、ううむ。(37.)
吉田屋旅館(同左)
大田市温泉津町温泉津
大正12年(1923)
木造/3階建
不詳/不詳
/06.12/民間/宿泊施設(同左)
温泉津地区のように狭い敷地に大勢の湯治客が押し寄せるようになると、自然と階を重ねる建物が増えてきます。現在ではさすがに建て替えも進んだようですが、それでも数件の木造3階建建築を見ることが出来ます。この建物もそんな施設のひとつです。縦長の外観は、都市建築にありがちな建物の特徴ですが、温泉町にはかなり珍しいものといえます。観光としての温泉地ではなく、湯治宿ならではのケースと言えるでしょう。他の温泉地とは一線を画した特徴ですね。
相変わらず現地では走り回っていたため、少々写真の写りが良くありません。若干傾いて見えるのは、これは写真のできが悪いせいです。建物には罪はありません。念のため。(37.)
前田アパート(温泉津郵便局)
大田市温泉津町温泉津元町
昭和5年(1930)
木造/2階建
不詳/不詳
/06.12/温泉堂薬局/住居(公共機関)
元々は洋風の外観を持っており、温泉津の中でも特徴的な外観を保っていましたが、経年による痛みのため改修され、現在のような外観となりました。たたずまいだけでもなかなか立派な建物であることは、今も昔も変わりません。
もう、これについてははっきり言わせていただきますけれども、もし周囲の雰囲気に合わせるためにわざわざ瓦葺きにやり直したのであれば、これは完全なミステイクです。もともとの地域の歴史が分かりづらくなります。市役所の人が指導した訳じゃ、、ないですよね?(37.)
薬師湯温泉(藤乃湯新館)
大田市温泉津町温泉津
昭和29年(1954)
鉄筋コンクリート造/2階建
不詳/不詳
/06.12/民間/商業施設(同左)
近年外装を大幅改装してから、随分さっぱりとしてしまい、最近造られた建物かとも見られそうですが、味のあるモダン建築であることは、一階部分のタイルや番台の壁面につけられたアールなどによく表れています。隣接した旧館とあわせて、温泉町独特の空間を形作っています。
これ、公衆浴場という観点で見るとずいぶん大胆な造りですね。しかしこの温泉津の町ではそれほどのインパクトはありません。他の建物もなかなか個性では負けていないと言うことでしょう。(37.)
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